第4問-問1を一緒に解答しよう

問4は、旅行者のデータを元に、データの尺度、グラフ(棒グラフ、帯グラフ、散布図、箱ひげ図)、グラフから読み取れる内容を解答する問題になっています。

グラフの種類が多いけれどどれも聞いたことあるものばかりですね。

でも、グラフって数字だけより見やすいから、問の内容も分かりやすそう。

問1の問題

今回の出題テーマ

データの尺度と棒グラフ・帯グラフがテーマです。

この問題は、IP04-04 グラフからデータを読み解こう(データの可視化)の内容が含まれています。

第4問 次の文章を読み,後の問い(問1~4)に答えよ。

 旅行が好きなUさんは,観光庁が公開している旅行・観光消費動向調査のデータのうち,2019年の結果を用いて,さまざまな観点で旅行に関する実態を分析してみることにした。なお,以下では延べ旅行者数を旅行者数と呼ぶ。

 表1には,地方ごとに,その地方を主な目的地として宿泊旅行をした旅行者数がまとめられている。また,この表では,旅行の目的を出張等,帰省等,観光等の三つに分け,それぞれの旅行者数とその合計が集計されている。

表1 地方ごとの旅行者数と旅行目的別の内訳(抜粋)


最初は、問題の条件と状況の設定が記載されています。

今回の問題は、「観光庁が公開している旅行・観光消費動向調査のデータ」を使った問題です。

この文章から読み取れることはありますか?

はい。データは地方ごとの旅行者数についてのデータです。

うーん。あとは、旅行の目的が「出張等」「帰省等」「観光等」の3つに分けられていることかな。

はい、十分読めていますね。

表1にデータがありますが、数字だけではわかりにくいのでグラフにしていくにはどうしたらよいのだろうというところから始まっています。

どのようなグラフを作ればわかりやすいのかという問題を解決することを踏まえて問題を読んでいきましょう。

問1 次の文章を読み,空欄 ア ~ エ に入れるのに最も適当なものを,後の解答群のうちから一つずつ選べ。ただし,空欄 ウ ・ エ の解答の順序は問わない。

 Uさんは,表1を見せながら,T先生に相談した。

Uさん:

この表から分かる情報を把握しやすくするために,グラフを作ろうと思っています。

T先生:

グラフを作る前に,表の各項目の尺度水準を確認してみましょう。地方については,どの尺度水準だと思いますか。

Uさん:

郵便番号などと同じで, ア だと思います。

T先生:

そうですね。では,番号と地方以外の項目については,どうでしょう か。

Uさん:

これらの項目は旅行者数を示すので, イ でしょうか。

T先生:

はい,そのとおりです。それでは,地方による旅行者数の違いがわかりやすくなるように,棒グラフと帯グラフを作ってみましょう。

 Uさんは,図1のグラフを作成した。これらのグラフから, ウ ことや エ ことなど,地方による傾向の違いを読み取ることができた。

図1 表1のデータに基づいて作成した棒グラフと帯グラフ

ア ・ イ の解答群

⓪ 比例尺度

① 間隔尺度

② 順序尺度

③ 名義尺度

ウ ・ エ の解答群

  • ⓪

     帰省等を目的とする旅行者数がすべての地方の中で最も多い地方は関東である

  • ①

     観光等を目的とする旅行者数がすべての地方の中で最も多い地方は沖縄である

  • ②

     地方ごとの旅行者数の合計に対する出張等の旅行者数の割合は,関東よりも東北の方が高い

  • ③

     地方ごとの旅行者数の合計に対する観光等の旅行者数の割合は,中部よりも近畿の方が高い


問1の解説

問1は問題の条件について問われることが多くなっています。

今回も、キーワードになる用語が書体を変更して記載されています。

あっ!本当だ。太字になっている。

そういう用語は、最初にしっかり整理しておいたほうが良いということですね。

はい、その通りです。

また、今回も会話での出題というところも注目しましょう。大学入学共通テストでは、会話形式で出題されることも多いです。会話形式で出題されると、問題文が長くなりがちですが、会話の内容をしっかり整理していくことが大切になります。

でも、会話形式だと1つの文章は短いから読みやすいかな。

しっかり文章を読んでいきましょうね。

それでは、書体が変わっているキーワードから確認していきましょう。

 旅行が好きなUさんは,観光庁が公開している旅行・観光消費動向調査のデータのうち,2019年の結果を用いて,さまざまな観点で旅行に関する実態を分析してみることにした。なお,以下では延べ旅行者数を旅行者数と呼ぶ。

 表1には,地方ごとに,その地方を主な目的地として宿泊旅行をした旅行者数がまとめられている。また,この表では,旅行の目的を出張等,帰省等,観光等の三つに分け,それぞれの旅行者数とその合計が集計されている。

用語をまとめると次のようになります。

  • 旅行者数:延べ旅行者数のこと。
  • 旅行の目的:出張等、帰省等、観光等の三つ。

ア 、イ について考えよう。

空欄【ア】と【イ】はデータの尺度の問題です。

データの尺度には「IP04-03 正しくデータを集め、正しく扱う方法」で学習した通り、次の4種類があります。

尺度名 説明 代表的なデータ
名義尺度 名義尺度は、「種類」を区別するための尺度。
数字や文字が使われていても、大きさや順番には意味がない。
血液型(例:A,B,AB,O)
郵便番号(例:100-0001)
性別(例:男、女)
出席番号(例:A1101)
通学手段(例:徒歩、バス、電車)
順序尺度 順序尺度は、順番に意味がある尺度。順位の「1位、2位、3位」や成績の 「秀、優、可」など、「どちらが上か」「どちらが先か」が分かるデータ。 順位(例:1位、2位、3位)
成績(例:秀・優・可)
アンケート(例:5.大変満足 ~ 1.不満)
間隔尺度 間隔尺度は、数値の差に意味がある尺度。温度や西暦年など「どれだけ増えたか」「どれだけ離れているか」が分かるデータ。 気温(例:25℃)
西暦年(例:2026年)
比例尺度 比例尺度は、差も比率も意味がある尺度。特徴は、「0」が何もないことを表し、「差」も「比(○倍)」も意味をもつデータ。 身長
体重
人数
時間

尺度を見分けるポイント

  • 種類だけ → 名義尺度
  • 順番がある → 順序尺度
  • 差に意味がある → 間隔尺度
  • 0や○倍に意味がある → 比例尺度

データの尺度について思い出したでしょうか?

この尺度についてかわされている会話を見ていきましょう。

表1の説明文(問題文の抜粋)

 Uさんは,表 を見せながら,T先生に相談した。

Uさん:

この表から分かる情報を把握しやすくするために,グラフを作ろうと思っています。

T先生:

グラフを作る前に,表の各項目の尺度水準を確認してみましょう。地方については,どの尺度水準だと思いますか。

Uさん:

郵便番号などと同じで, ア だと思います。

T先生:

そうですね。では,番号と地方以外の項目については,どうでしょう か。

Uさん:

これらの項目は旅行者数を示すので, イ でしょうか。

表1 地方ごとの旅行者数と旅行目的別の内訳(抜粋)

最初は、表1の「地方」について質問されています。

地方にはどのようなデータがありますか?

表1より

表1を見ると、「北海道」、「東北」、「関東」・・・「沖縄」となっているので、都道府県を地域ごとにまとめたデータのことです。

そうですね。「東北」や「関東」などの地方のデータは、順序や、数値などで大きさを比べたりすることはできますか?

それはできないですよね。「東北」、「関東」は地域に名前をつけただけのものですよね。

はい、その通りです。

同じように、「番号と地方以外の項目」についても問われています。

表1より

これのデータは、目的別の「延べ旅行者数」なので、旅行をした人数ですね。

はい、その通りです。

延べ旅行者ですが、順序や人数の間隔などに意味はありますか?

何人旅行したかが重要だから、間隔や、順序も意味がなさそうですよね。

はい、そうですね。

ここまで分かれば、どの尺度か分かりますね。

ア ・ イ の解答群

⓪ 比例尺度

① 間隔尺度

② 順序尺度

③ 名義尺度


ウ 、 エ について考えよう。

【ウ】、【エ】はグラフからデータを読み取る問題です。

今回は、棒グラフと帯グラフが出題されています。それぞれどのようなときに使うグラフなのか確認していきましょう。

棒グラフと帯グラフの特徴

グラフの種類 特徴
棒グラフ

人数などの数の多さを比較する場合に向くグラフ

名義尺度や順序尺度のデータを表すことに向いている

帯グラフ

構成比など、全体を100%とした割合を表す場合に向くグラフ

名義尺度の構成比や順序尺度の比率を表すことに向いている

ウ 、 エ については、解答群の解答を一つずつ確認していきます。

解答群とグラフをもう一度確認しましょう。

ウ ・ エ の解答群

  • ⓪

     帰省等を目的とする旅行者数がすべての地方の中で最も多い地方は関東である

  • ①

     観光等を目的とする旅行者数がすべての地方の中で最も多い地方は沖縄である

  • ②

     地方ごとの旅行者数の合計に対する出張等の旅行者数の割合は,関東よりも東北の方が高い

  • ③

     地方ごとの旅行者数の合計に対する観光等の旅行者数の割合は,中部よりも近畿の方が高い

図1 表1のデータに基づいて作成した棒グラフと帯グラフ

解答群の⓪~③を一つずつ確認しましょう。

  • ⓪ 帰省等を目的とする旅行者数がすべての地方の中で最も多い地方は関東である

    「旅行者数が多い」地方についての質問です。

    人数を比較する場合に向いているグラフは「棒グラフ」でしょうか、「帯グラフ」でしょうか?

    人数が多い、少ないは「棒グラフ」の方が分かりやすいです。

    (a)棒グラフを見ると、帰省等(網掛けのグラフ)が一番多いのは「関東」ですね。

    そうですね。グラフを見ると、帰省等の理由で一番旅行者が多い地方は「関東」ということが分かります。

    よって、⓪は正しい記述です。

  • ①  観光等を目的とする旅行者数がすべての地方の中で最も多い地方は沖縄である

    これも「旅行者数が多い」地方についての質問です。

    ですから、「棒グラフ」からデータを読み取ります。

    沖縄のデータを見ると沖縄の中では「観光等」の目的が一番多いけれど、他の地方と比べると、全然少ないね。

    観光等でも、「関東」が一番多いね。

    沖縄が最も多いということはないから、これは違いますね。

    その通り、沖縄が最も多いわけではないので、誤った記述です。

  • ②  地方ごとの旅行者数の合計に対する出張等の旅行者数の割合は,関東よりも東北の方が高い

    この選択肢は「割合」を聞いています。

    「割合」を読むために向いているグラフは「棒グラフ」でしょうか、「帯グラフ」でしょうか。

    「割合」を見るときに向いているグラフは「帯グラフ」だったはず。

    そうだよね。

    帯グラフを見ると、出張等は「東北」の方が「関東」より明らかに多いね。

    割合を見たい場合は、「帯グラフ」や「円グラフ」が向いています。

    「帯グラフ」を見ると、出張等の理由の旅行者の割合は「東北」の方が「関東」より多くなっていることが分かるので正しい記述です。

  • ③ 地方ごとの旅行者数の合計に対する観光等の旅行者数の割合は,中部よりも近畿の方が高い

    これも「割合」についての質問です。

    ですから、「帯グラフ」からデータを読み取ります。

    中部と近畿の「観光等が理由の旅行者の割合」を比べれば良いってことですよね。

    観光等の理由は一番右側にあるので、比較は簡単にできますね。

    どう見ても、中部の方が近畿より割合が多いから、これも違いますね。

    帯グラフを見た通り、近畿に比べ中部の方が割合が高いため、誤った記述です。

A n s w e r

答えは、ア=③、イ=⓪、ウ=⓪、エ=②です。(ウとエは順不同です。)

✏️類題にチャレンジ

この問題はチャレンジ問題です。

難しいと感じた場合は次に進みましょう。

データの尺度と、適切なグラフの選択をしよう。

データの特徴に応じて、どのようなグラフを使うと分かりやすいかを考えます。

次の表は、北海道を訪れた「観光等」の旅行者数の推移を表したものです。

北海道を訪れた「観光等」の旅行者数の推移データについて、最も適切な組合せを、後の⓪~③のうちから一つ選んでください。

解答群

  • ⓪ 名義尺度 ― 円グラフ
  • ① 順序尺度 ― 棒グラフ
  • ② 間隔尺度 ― 散布図
  • ③ 比例尺度 ― 折れ線グラフ
ヒントをみる

旅行者数には「0人」が意味を持ち、 数値の大小や比にも意味があります。

また、数年間の「変化の推移」を見たいときに 分かりやすいグラフを考えてみましょう。

※この再現版では提出は行いません(送信先は未接続です)

Well done!

次のステップに進みましょう!

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