まず、「円周率」とは何かを確認しましょう。
円の直径を何倍すれば、円周の長さになるか。って値ですよね?
円周率を利用すれば、円周の長さだけでなく、円の面積も求められるんだよな。
その通りです。昔の人は、どうやって円周率を求めたんでしょうか?
この円周率を求めることは、昔からとても大変な問題でした。
約2000年前、アルキメデスという学者は、
円の中に多角形を描いて計算する方法で、ようやく「3.14」に近い値を求めました。
さらに約400年前、ルドルフという学者は、
角の数を何度も増やしながら計算を続け、
30年かけて35桁の円周率を求めました。
このように、円周率を正確に求めるには、
非常に多くの計算と長い時間が必要でした。
しかし、現在ではコンピュータの力によって、
円周率は300兆桁以上まで求められています。
人間の手では到底できないような計算も、
コンピュータなら短時間で行うことができます。
1秒で2桁読み上げるとして、475万年かけて読み上げ終わる計算ですね。
読み上げている最中にさらに桁数が増えていそうですね。
では、難しい計算を使わずに、
円周率を求める方法はないのでしょうか。
そこで考えられたのが、
「ランダムに何度も試して結果から求める方法」です。
これが、モンテカルロ法です。
それでは、モンテカルロ法を利用した円周率の考え方を見てみましょう。
一辺が 2 の正方形の中に 半径 1 の円を入れることを考えます。
正方形の面積は、「縦 × 横」で求められるので、
となり、面積は4です。
次に、この正方形の中に、半径1の円を描きます。
円の面積は、
で求められるので、
となります。
ここで大切なのは、「正方形と円の大きさの関係」です。
正方形は4、円はπなので、
という関係になっています。
ここからがモンテカルロ法の考え方です。
正方形の中に、ランダムに点をたくさん打っていきます。
ランダムに点を打つというのは、「どこに点が落ちるかが決まっていない」ということです。
つまり、正方形の中のどの場所にも、同じくらいの確率で点が落ちることになります。
そのため、点は正方形の中にまんべんなく広がります。
もし円が正方形の半分の大きさだったら、点も半分くらいが円の中に入るはずです。
つまり、広さが大きいほど、その中に入る点の数も多くなると考えることができます。
ここで考えてみましょう。
正方形の中に100個の点を打ったとき、そのうち何個くらいが円の中に入るでしょうか。
円は正方形よりも小さいので、すべての点が入るわけではありません。
円の大きさは「正方形に対して π/4 くらい」なので、
円の中に入る点の数も、だいたい同じくらいになります。
つまり、
「正方形全体の点の数 : 円の中に入った点の数 = 正方形の面積 : 円の面積」
と同じように考えることができます。
この考え方を使うと
π ≒ 4 × (円の中に入った点の数 ÷ 全体の点の数)
として π を近似的に求めることができます。
はい。たくさん試すことで、だんだん本当の値に近づいていきます。