分散処理システムとは、複数のコンピュータが役割を分担して処理を行う仕組みのことです。
つまり、ひとつの大きな仕事を、ネットワークでつながった複数のコンピュータが協力して処理します。
分散処理システムには、「クライアントサーバシステム」や、「ピア・ツー・ピアシステム」などがあります。
情報活用編プラス
第4章「ネットワークと情報セキュリティ」
IP03-01
情報通信ネットワークの種類
学習の目的
1.分散処理システム
2.集中処理システム
たくさんのコンピュータがネットワークでつながっている中で、それぞれ役割を持っています。
どのような役割を持たせるのかをここで学びます。
分散処理システムとは、複数のコンピュータが役割を分担して処理を行う仕組みのことです。
つまり、ひとつの大きな仕事を、ネットワークでつながった複数のコンピュータが協力して処理します。
分散処理システムには、「クライアントサーバシステム」や、「ピア・ツー・ピアシステム」などがあります。
クライアントサーバシステムとは、サービスを要求するクライアントと、サービスを提供するサーバで役割を分担するシステムです。
例えば、レストランで客(クライアント)の注文に対して、店舗スタッフ(サーバ)が料理を提供してくれます。
クライアントとサーバについては、「IP01-09」のステップ3で詳しく説明しているので、忘れた場合は再度確認してみましょう。
サーバ、用途に合わせて以下のような種類があります。
| サーバ名 | 主な役割・機能 | 具体的な利用例 | キーワード・ポイント |
|---|---|---|---|
| Webサーバ | ブラウザ(クライアント)の要求(HTTP/HTTPS)を受け、HTMLや画像などのWebページを配信する。 | 学校・企業サイト、ブログ、ポータルサイト | 「Webページを見せる」 |
| アプリケーションサーバ | Webサーバからの要求を受け、プログラム処理や動的ページ生成を行う。 | 会員登録、決済処理、予約システム | 「プログラムを動かす」 |
| データベースサーバ | クライアントのデータ参照や更新の要求を受け、データを保存・検索・更新して提供する。 | 顧客情報、成績管理、商品カタログ | 「データを保管・検索」 |
| メールサーバ | クライアントからのメール送受信の要求を受け、メールの転送などを行う。 | 社内メール、学校の連絡用メール | 「メールをやり取り」 |
| ファイルサーバ | クライアントからファイルの保存・閲覧・ダウンロードの要求を受けて、文書や画像などのファイルを共有する。 | 校内共有フォルダ、社内資料共有 | 「ファイルを共有」 |
| プリントサーバ | 複数PCからの印刷要求を受けて、キュー管理してネットワークプリンタへ出力する。 | オフィスや学校の共用プリンタ | 「印刷をまとめて管理」 |
たとえば、スマホでWebサイトを見るとき、サーバがページを送ってくれるんですよね?
そうそう。私たちが使っている「ブラウザ」が「クライアント」で、ホームページを置いているのが「サーバ」なんだよね。
その通り!つまり、サーバが「提供する側」、クライアントが「利用する側」。
ネットの多くのサービスは、この関係で動いているんですよ。
ピア・ツー・ピアシステム(P2P)とは、ネットワーク上のコンピュータ同士が、対等な関係で通信しあう仕組みのことです。
「ピア(peer)」は「仲間」や「対等な立場の人」という意味です。
ピア・ツー・ピアシステムのイメージ
クライアントサーバシステムとの比較
| 項目 | クライアントサーバシステム | ピア・ツー・ピアシステム(P2P) |
|---|---|---|
| 役割の関係 | サーバ(提供)とクライアント(利用)で役割が分かれる | 全コンピュータが対等、送信者にも受信者にもなる |
| 通信の流れ | クライアント → サーバ → クライアント | コンピュータ ↔ コンピュータ(直接通信) |
| 典型例 | Webサイト、メール、クラウドサービス、校内ポータル | 一部のオンラインゲーム、メッセージ分散通信 |
| メリット | 集中管理しやすい、高い可用性・一貫したセキュリティポリシー | サーバ不要でも可、負荷分散しやすい、参加者が多いほど強い |
| デメリット | サーバに負荷集中、サーバ障害で全体に影響 | 管理・セキュリティが難しい |
対等ってことは、どっちがサーバとかクライアントとかじゃないってことですか?
たとえば、私のパソコンと育人のパソコンが、直接ファイルを送り合うみたいな感じかな?
その通り!一方が送るだけじゃなく、どちらもデータを送ったり受け取ったりできるのがピア・ツー・ピアの特徴なんです。
便利だけど、管理やセキュリティには少し注意が必要なんですよ。
集中処理システムとは、すべての処理を1台のコンピュータ(中央の装置)でまとめて行う仕組みのことです。
集中処理システムのイメージ
利用者の端末(入力用の機器)は単に操作するだけで、実際の計算や処理はすべて中央のコンピュータが行います。
集中処理システムの特徴
中央のコンピュータが一括して処理・管理する。
管理がしやすく、データの一貫性を保ちやすい。
ただし、中央に負荷が集中し、故障すると全体が止まってしまう。
| 項目 | 集中処理システム | 分散処理システム |
|---|---|---|
| 処理の場所 | 中央の1台(メインサーバ)が一括して処理 | 複数のコンピュータで分担して処理 |
| 管理のしやすさ | 一元管理しやすい/設定が統一しやすい | 機器やデータが分散し管理が複雑 |
| 信頼性 | 中央が故障すると全体が停止しやすい | 一部が故障しても他が継続(冗長化しやすい) |
| 主な例 | 銀行の基幹系、メインフレーム集中処理 | クラウド、検索エンジン、動画配信、SNS |
| 向いている場面 | 厳格な統制・一貫性が最優先の業務 | 大規模アクセスや可用性・拡張性が重要な業務 |
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クライアントサーバシステム |
サービスを要求するクライアントと、サービスを提供するサーバで役割を分担するシステム。 |
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ピア・ツー・ピアシステム(P2P) |
ネットワーク上のコンピュータ同士が、対等な関係で通信しあう仕組みのこと。 |
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分散処理システム |
複数のコンピュータが役割を分担して処理を行う仕組みのこと。 |
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集中処理システム |
すべての処理を1台のコンピュータ(中央の装置)でまとめて行う仕組みのこと。 |