システム形態(分散処理と集中処理)

学習の目的

  • 1.分散処理システム

  • 2.集中処理システム

たくさんのコンピュータがネットワークでつながっている中で、それぞれ役割を持っています。

どのような役割を持たせるのかをここで学びます。

1.分散処理システム

分散処理システムとは、複数のコンピュータが役割を分担して処理を行う仕組みのことです。

つまり、ひとつの大きな仕事を、ネットワークでつながった複数のコンピュータが協力して処理します。

分散処理システムには、「クライアントサーバシステム」や、「ピア・ツー・ピアシステム」などがあります。

①クライアントサーバシステム

クライアントサーバシステムとは、サービスを要求するクライアントと、サービスを提供するサーバで役割を分担するシステムです。

例えば、レストランで客(クライアント)の注文に対して、店舗スタッフ(サーバ)が料理を提供してくれます。

クライアントとサーバについては、「IP01-09」のステップ3で詳しく説明しているので、忘れた場合は再度確認してみましょう。


サーバ、用途に合わせて以下のような種類があります。

サーバ名 主な役割・機能 具体的な利用例 キーワード・ポイント
Webサーバ ブラウザ(クライアント)の要求(HTTP/HTTPS)を受け、HTMLや画像などのWebページを配信する。 学校・企業サイト、ブログ、ポータルサイト 「Webページを見せる」
アプリケーションサーバ Webサーバからの要求を受け、プログラム処理や動的ページ生成を行う。 会員登録、決済処理、予約システム 「プログラムを動かす」
データベースサーバ クライアントのデータ参照や更新の要求を受け、データを保存・検索・更新して提供する。 顧客情報、成績管理、商品カタログ 「データを保管・検索」
メールサーバ クライアントからのメール送受信の要求を受け、メールの転送などを行う。 社内メール、学校の連絡用メール 「メールをやり取り」
ファイルサーバ クライアントからファイルの保存・閲覧・ダウンロードの要求を受けて、文書や画像などのファイルを共有する。 校内共有フォルダ、社内資料共有 「ファイルを共有」
プリントサーバ 複数PCからの印刷要求を受けて、キュー管理してネットワークプリンタへ出力する。 オフィスや学校の共用プリンタ 「印刷をまとめて管理」

たとえば、スマホでWebサイトを見るとき、サーバがページを送ってくれるんですよね?

そうそう。私たちが使っている「ブラウザ」が「クライアント」で、ホームページを置いているのが「サーバ」なんだよね。

その通り!つまり、サーバが「提供する側」、クライアントが「利用する側」。

ネットの多くのサービスは、この関係で動いているんですよ。

②ピア・ツー・ピアシステム(P2P)

ピア・ツー・ピアシステム(P2P)とは、ネットワーク上のコンピュータ同士が、対等な関係で通信しあう仕組みのことです。

「ピア(peer)」は「仲間」や「対等な立場の人」という意味です。

ピア・ツー・ピアシステムのイメージ


クライアントサーバシステムとの比較

項目 クライアントサーバシステム ピア・ツー・ピアシステム(P2P)
役割の関係 サーバ(提供)とクライアント(利用)で役割が分かれる 全コンピュータが対等、送信者にも受信者にもなる
通信の流れ クライアント → サーバ → クライアント コンピュータ ↔ コンピュータ(直接通信)
典型例 Webサイト、メール、クラウドサービス、校内ポータル 一部のオンラインゲーム、メッセージ分散通信
メリット 集中管理しやすい、高い可用性・一貫したセキュリティポリシー サーバ不要でも可、負荷分散しやすい、参加者が多いほど強い
デメリット サーバに負荷集中、サーバ障害で全体に影響 管理・セキュリティが難しい

対等ってことは、どっちがサーバとかクライアントとかじゃないってことですか?

たとえば、私のパソコンと育人のパソコンが、直接ファイルを送り合うみたいな感じかな?

その通り!一方が送るだけじゃなく、どちらもデータを送ったり受け取ったりできるのがピア・ツー・ピアの特徴なんです。

便利だけど、管理やセキュリティには少し注意が必要なんですよ。

2.集中処理システム

集中処理システムとは、すべての処理を1台のコンピュータ(中央の装置)でまとめて行う仕組みのことです。


集中処理システムのイメージ


利用者の端末(入力用の機器)は単に操作するだけで、実際の計算や処理はすべて中央のコンピュータが行います。


集中処理システムの特徴

  • 中央のコンピュータが一括して処理・管理する。

  • 管理がしやすく、データの一貫性を保ちやすい。

  • ただし、中央に負荷が集中し、故障すると全体が止まってしまう。


分散処理システムと集中処理システムの比較まとめ

項目 集中処理システム 分散処理システム
処理の場所 中央の1台(メインサーバ)が一括して処理 複数のコンピュータで分担して処理
管理のしやすさ 一元管理しやすい/設定が統一しやすい 機器やデータが分散し管理が複雑
信頼性 中央が故障すると全体が停止しやすい 一部が故障しても他が継続(冗長化しやすい)
主な例 銀行の基幹系、メインフレーム集中処理 クラウド、検索エンジン、動画配信、SNS
向いている場面 厳格な統制・一貫性が最優先の業務 大規模アクセスや可用性・拡張性が重要な業務
情 報 こ と ば キ ー ワ ー ド

クライアントサーバシステム

サービスを要求するクライアントと、サービスを提供するサーバで役割を分担するシステム。

ピア・ツー・ピアシステム(P2P)

ネットワーク上のコンピュータ同士が、対等な関係で通信しあう仕組みのこと。

分散処理システム

複数のコンピュータが役割を分担して処理を行う仕組みのこと。

集中処理システム

すべての処理を1台のコンピュータ(中央の装置)でまとめて行う仕組みのこと。

Well done!

次のステップに進みましょう!

次のステップに進む

← 前のステップにもどる