その結果がどのくらい起こりにくいかを表した値がp値です。
ここまでで仮説検定の基本を学びました。
ここからは、実際の例を使って考えてみましょう。
情報活用編プラス
第5章「データの活用」
IP04-07
標本調査と仮説検定
ここまでで仮説検定の基本を学びました。
ここからは、実際の例を使って考えてみましょう。
どんな例ですか?
お祭りの屋台でお菓子くじを引くことにしました。
このくじは「当たりは20%」と書いてあります。
くじって楽しいですよね。
でも、お祭りの屋台って絶対20%の確率で当たっていないと思う。
でも、そう思うだけで実際に20%の確率で当たるっていうのは、嘘なのか本当なのかわんないよね?
そういうときに、その当たり確率が本当か検証するのが仮説検定です。
それでは、20%の確率で当たるのかどうか、仮説検定で確かめましょう。
20%の確率って、平均して5回に1回は当たるということですよね。
そうですね。
まず、この表示が正しいと仮定して考えます。
問題1
今回立てる仮説(帰無仮説)として正しいと思う方を選んでください。
実際にこのくじを引いた人にアンケートを取りました。
屋台でこのくじを引いた人に聞いたところ、50人から回答が集まりました。
| 結果 | 人数 |
|---|---|
| 当たり | 5人 |
| はずれ | 45人 |
| 合計 | 50人 |
あれ?当たり20%なら、もっと当たりそうですよね。
予想される当たり人数
50 × 0.2 = 10人
予想は10人くらいなのに、実際は5人しかいません。
問題2
この結果をみて「このくじの当たり確率は20%である」と言えるかどうか、直感で思った意見を答えましょう。
最大 200 文字
そこで、「本当に当たり20%だとしたら、50人中5人以下しか当たらないことは、どのくらい起こりにくいのか」を考えます。
その結果がどのくらい起こりにくいかを表した値がp値です。
当たりが20%としたときに、当たりの人数ごとの確率は次のようになります。
| 当たり人数 | 確率 |
|---|---|
| 0人 | 0.001% |
| 1人 | 0.017% |
| 2人 | 0.096% |
| 3人 | 0.339% |
| 4人 | 0.879% |
| 5人 | 1.790% |
| 6人 | 3.022% |
| 7人 | 4.318% |
| 8人 | 5.398% |
| 9人 | 5.998% |
| 10人 | 5.998% |
この確率表からp値を求めます。
そういえば、「p値」の計算をする時は、「多い場合」も「少ない場合」も考えたよな?
あ、確かに。
コイントスのときは、表が多すぎる場合と少なすぎる場合の両方を足したよね。
いいところに気づきましたね。
今回検証したいのは、「当たりが少なすぎるのではないか」という点です。
なるほど。
だから今回は、少ない方だけを考えれば良いってことかな?
そうだよね。片側検定っていうのだよね。
その通りです。
そのため、p値は 0人〜5人 の確率を足して求めます。
問題3
p値を求めてみましょう。
この問題では、5人以下が当たる確率を考えます。
そのため、p値は0人〜5人の確率を足して求めます。
p値が求められたら、次はその値を見て終わりではありません。
有意水準と比べて判断することが大切です。
有意水準って、結果がめずらしいかどうかを判断するための基準だったよな。
その通りです。
今回は、有意水準を 5% として考えます。
有意水準 = 5%
ということは、p値が5%より小さいかどうかを見ればいいんですね。
はい。
p値が有意水準より小さいなら、その結果は
偶然では起こりにくいと判断します。
逆に、p値が5%より大きければ、たまたま起こった可能性もあるということですね。
その通りです。
つまり、p値と有意水準を比べることが、結論を出すためのポイントになります。
問題4
前の問いで求めた p値 を 5% と比べて、今回の結果が「偶然では起こりにくい」と言えるか考えましょう。
その理由
最大 300 文字
なるほど⋯。
p値が5%より小さいから、「この結果は偶然では起こりにくい」ってことなんですね。
つまり、この結果だけでは「このくじは当たり確率は20%」とは言えないってことか。
その通りです。
今回は、「20%で当たる」という仮説は棄却されるという結果になります。
仮説検定では、
・仮説を立てる
・データを集める
・結果がどれくらい珍しいか(p値)を調べる
・基準(有意水準)と比べて判断する
という流れで、 データをもとに冷静に判断する ことが大切です。
これなら、「なんとなく怪しい」じゃなくて、ちゃんと理由をもって判断できますね!
※この再現版では提出は行いません(送信先は未接続です)