次のデータは、10人のテストの得点データです。10個の得点データを四分位数に分割します。
四分位数って、データを4つに分けるってことでしたよね。
でも、どうしてそんな分け方をするんですか?
このスライドの学習内容
四分位数って、データを4つに分けるってことでしたよね。
でも、どうしてそんな分け方をするんですか?
良い質問ですね。
データを4つに分けると、どのあたりにデータが集まっているのか、どのくらい広がっているのかを分かりやすく整理できます。
なるほど。平均値や中央値を見るよりも、データの様子がもっと分かりやすくなるのか。
その通りです。
このスライドでは、四分位数と、その値を使って作る箱ひげ図について学びます。
四分位数とは、4つのグループに分けるための区切りのことです。
これによって、 データがどのあたりに多いのか、どれくらい広がっているのかを整理して考えることができます。
データを四分位数に分ける手順は次のとおりです。
四分位数を求める手順
それでは実際に四分位数にデータを分割しましょう。
次のデータは、10人のテストの得点データです。10個の得点データを四分位数に分割します。
例:10人のテストの得点
32, 45, 50, 60, 48, 55, 70, 38, 62, 41
・データを昇順に並べます。
・中央値を求めます。
中央値は、昇順のデータを並べたときに、中央の位置にある数字のことでしたね。
中央に値がない場合は、前後の数字の平均値を中央値にします。
今回は、データが10個だから、5番目と6番目の値から求めればよいですね。
中央値が求まったら、中央値より小さい範囲と大きい範囲に分けます。
中央値より小さい範囲と大きい範囲のそれぞれ中間の値を求めます。
中間の値って、位置がそれぞれの真ん中ということですか?
そうです。それぞれ5つずつデータがあるので、3番目の値が中間の値です。
ここでも、分割したグループの中央に値がない場合は、前後の数字の平均値を計算して真ん中の値とします。
これで次の3つの値が求まりました。
中央値は「49」でしたね。これは昇順に並べたときにちょうど中間の位置、50%の位置にあるデータという意味です。
それでは「41」はどういう位置にある値ですか?
「41」は「49」の50%の半分だから⋯25%の位置ということですか?
はい、よくできましたね。
では「60」はどうでしょう?
ということは「60」は75%の位置ということか!
そうです!
それぞれの位置の値はデータを4等分する位置にあたる区切り値で、次のように呼ばれます。
25%、50%、75%の区切り値と最小値、最大値をあわせると、次の5つの値でデータを表せます。
この値が分かるとどうなるんですか?
この5つの値を使って「箱ひげ図」を使ってデータの散らばり具合を視覚化します。
箱ひげ図は、「第2四分位数」から求めていきましょう。
また、データ数によっては、「第1四分位数」などが存在しない位置になることがあります。
その場合は、今回の中央値と同じように前後の値を使って平均を求めて、データを分割する値とします。
箱ひげ図とは、 データの散らばりを一目で分かるように表した図です。
四分位数と最小値・最大値を使って、データの広がりを表します。
箱ひげ図を作るために使う値
それでは、先ほど求めた10人のテスト得点で箱ひげ図を作ってみましょう。
10人のテスト得点の箱ひげ図
四分位数
箱ひげ図
四分位数から箱ひげ図を作成しました。
箱ひげ図から「どんな情報が読み取れるのか」確認しましょう。
箱ひげ図を読むポイントは次のとおりです。
最小値と最大値からこのデータの範囲(データの広がり)がわかります。
最小値が32、最大値が70だから「32~70」の範囲にデータがあるってことですよね。
はい、図の一番上の線から下の線までがデータの範囲です。
このテストは最低点32点~最高点70点間の範囲に全員が収まっているとも言えます。
箱の部分は「全データの半数(真ん中の50%)」を示しています。
41点~60点の間に受験者の50%がいるってことですね。
その通りです。
第1四分位数の41から第3四分位数の60の間に50%の受験者が集まっているということです。
第2四分位数である中央値の位置が箱のどの位置にあるかを確認します。
中央値は箱ひげ図のどの部分でしたか?
中央値は第2四分位数で50%のところだから、箱の中に入っている横線の箇所です。
その通りです。
中央値の線が箱の中のどの位置にあるかによってデータの分布について分かることがあります。
第2四分位数である中央値(49)は次のように分析できます。
箱の長さだけじゃなくて、ひげの長さにも意味があるんですか?
はい、あります。
箱の上下に伸びている「ひげ」は、最小値から第1四分位数まで、そして第3四分位数から最大値までの範囲を表しています。
ということは、ひげが長いほど、その方向にデータが広がっているってことか。
その通りです。
箱だけでなくひげの長さを見ることで、データがどの方向に広がっているのかを読み取ることができます。
この箱ひげ図は上下どちらにも同じくらい広がっているということですね。
この箱ひげ図のひげを見ると、高い得点と低い得点の広がりは同じくらいだと分かります。
ひげの長さから次のように分析できます。
このことから、このデータは大きな偏りはなく、比較的バランスよく分布していると考えられます。
今回の例は、バランスよくデータが散らばっていることがわかりましたが、極端な例も見てみましょう。
箱ひげ図は、散らばりの大きさや 偏りを比べるのに便利です。 ここでは、特徴がはっきり違う3つの例を見てみましょう。
※3つとも「0〜100点」の同じ目盛りで描いています。
例A:ばらつきが小さい
データ(10人)
45, 47, 48, 49, 50, 51, 52, 53, 54, 55
四分位数・最大値・最小値
箱ひげ図
特徴のまとめ
→ 点数が平均付近に集まり、ばらつきが小さい安定したデータ
例B:ばらつきがかなり大きい
データ(10人)
20, 22, 30, 40, 50, 55, 70, 80, 88, 90
四分位数・最大値・最小値
箱ひげ図
特徴のまとめ
→ 得点の差が大きく、人によってばらつきが大きいデータ
例C:偏りがある
データ(10人)
30, 32, 33, 34, 35, 36, 60, 70, 80, 95
四分位数・最大値・最小値
箱ひげ図
特徴のまとめ
→ 低い点数に集まりやすく、高い点数側に広がる偏りのあるデータ
3つ並べると、箱の大きさが全然ちがうね。
例Aは箱が短いから、点数がまとまっている感じがする。
例Bは箱がすごく長い!
真ん中50%だけでも点数の差が大きいってことだよね。
いい観察です。
箱は真ん中50%の広がりを表します。
箱が短いほど「安定」、長いほど「ばらつきが大きい」と読み取れます。
じゃあ、ひげは何を見ればいいんですか?
ひげ(最小値〜最大値)はデータ全体の広がりです。
例Bは箱だけじゃなく、全体の範囲も広いですよね。
例Cは…箱の中の中央値の線が下の方にある。
これって「偏り」ってこと?
その通りです。
中央値の線が箱の下寄りにあると、上側に広がりやすい(高い点数側に散らばる)と読み取れます。
つまり例Cは、低い点数に集まってる人が多いけど、
高い点数の人もいて上の方が伸びてるって感じか!
まとめると、箱ひげ図は次の3つを比べるのがポイントです。
①箱の長さ(真ん中50%のばらつき)
②ひげの長さ(全体の広がり)
③中央値の位置(偏りのヒント)
| 例 | 箱ひげ図 | 箱(真ん中50%) | ひげ(全体の広がり) | 中央値の位置 | 読み取れること |
|---|---|---|---|---|---|
| 例A |
|
短い | 短め | ほぼ中央 | 点数がまとまっていて安定している |
| 例B |
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とても長い | 広い | 中央付近 | 真ん中50%でも差が大きく、ばらつきが大きい |
| 例C |
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長い(上側が広がる) | 上側が伸びやすい | 下寄り | 低い点数側に多く集まり、高い点数側に広がりのある分布だと読み取れる(偏り) |
箱ひげ図は横方向に作図する場合もあります。
横方向の箱ひげ図
横方向に作図した場合でも意味は縦の時と同じです。
また、平均値をあわせて示す場合は、「✕」で表すことがあります。
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四分位数 |
データを4つのグループに分けるための区切り値のこと。 |
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第1四分位数 |
四分位数の一つで、先頭から25%の位置にある区切り値のこと。 |
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第2四分位数 |
四分位数の一つで、先頭から50%の位置にある区切り値のこと。 |
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第3四分位数 |
四分位数の一つで、先頭から75%の位置にある区切り値のこと。 |
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箱ひげ図 |
四分位数と最小値・最大値を使ってデータの散らばりを一目で分かるようにまとめた図のこと。 |