次のデータは、5人ずつ3グループに分けて行ったあるテストの結果です。
これまで、平均より中央値のほうがよい場合もあるって学んだよね。
じゃあ⋯平均ってあまり意味がないのかな?
このスライドの学習内容
これまで、平均より中央値のほうがよい場合もあるって学んだよね。
じゃあ⋯平均ってあまり意味がないのかな?
たしかに。市町村人口の平均は、多くの市区町村に当てはまっていなかったよね。
いい疑問ですね。
では考えてみましょう。
平均が役に立つときと、そうでないときの違いは何でしょう?
うーん⋯。大きいデータがない場合は平均が使えそうだけど
市区町村のデータは一部の市区町村の人口が多かったから平均は当てにならなかったよね。
そうだったよな。他と比べて、散らばり方が極端なデータがあるとうまくいかないのかな?
その通りです。
平均が役に立つかどうかは、データの散らばり方に関係しています。
それではデータの散らばり方でどのように変わるか調べていきましょう。
次のデータは、5人ずつ3グループに分けて行ったあるテストの結果です。
グループA:48, 49, 50, 51, 52
グループB:30, 40, 50, 60, 70
グループC:0, 0, 50, 100, 100
この3グループのデータを「ヒストグラム」で表してみましょう。
区間は10点ごとに分けたヒストグラムで表すと次のようになります。
各グループの得点ヒストグラム
グループAの得点
グループBの得点
グループCの得点
グラフにすると得点の分布がぜんぜん違うことが分かるな。
そうだよね、グループAは中央部分に集まっているし、グループBは幅広く分布しているし、グループCは極端ですね。
ヒストグラムにすると、散らばり方の違いが見えてきますね。
ではここで確認です。3グループの平均点は、それぞれいくつでしょう?
Aは50点くらい⋯というか、ほぼ50点です。
Bも30・40・50・60・70だから…平均は50点!
Cも、0と100があるけど…平均は50点ですね!
その通り。3グループとも平均点は50点です。
えっ!全部50点なの!
グラフは全く違うのに⋯平均点は同じなのか。
平均点が50点というと、ほとんどの人が50点ぐらいってイメージだったけど⋯
グラフにするとグループBとグループCはそうじゃないって分かりますね。
そうなんです。
平均は「中心」を表せますが、データ全体の散らばり(広がり)を表しているわけではないということです。
今回は、平均点が同じ50点でもグループA、B、Cでのデータの散らばり方には次のような違いがあります。
このように、平均が同じでも、データの散らばりが違うと「集団のようす」はまったく変わります。
散らばり方が違うってことは分かったんだけど⋯散らばりが分かると、何が分かるのですか?
そうですね⋯
では、このグループのテスト結果をみて受験者の理解度がほぼ同じくらいだといえるのはどのグループですか?
それはグループAですよね。みんなだいたい同じ点数だし。
グループCは差が大きすぎます。できる人とできない人が分かれています。
そうですね。
明らかに、全員がほぼ同じ得点のグループAが、受験者の理解度がほぼ同じだと推測できますよね。
散らばりを見ると、次のことが分かります。
散らばりを見て分かること
データの散らばり方をみると、データが正常(ありふれた値)か異常(珍しい値)なのか、正常な場合でもどの範囲に位置しているのか、異常の場合はどの程度異常なのかが分かります。
このように、データが持つばらつきを視覚化することで、学校の成績管理や、工場で作られる製品の品質検査、健康の把握などに役立てることができます。
なるほど、ばらつきが分かるといろんな管理に使えるのか。
そうなんだね。ばらつきが分かるといろいろ分かりそうだけど、ヒストグラムじゃなんとなくしか分からないよね?
ヒストグラムにすると、散らばり方の違いが見えてきますが、なんとなくしか分かりませんよね。
そこで、データの散らばりを示すのに「箱ひげ図」があります。
あー、中学校で習ったような⋯
勉強したね。四分位数といっしょに習ったよ。
次は箱ひげ図と四分位数について学習しましょう。