相関と散布図

学習の目的

  • 1.相関とは

  • 2.散布図とは

  • 3.正の相関・負の相関・無相関

  • 4.相関係数

  • 5.因果関係

1.相関とは

データ分析では、2つの変数がどのような関係にあるかを調べることが重要です。

例えば、

・勉強時間とテストの得点

・気温とアイスの売上

・身長と体重

このように、「一方が増えると、もう一方はどうなるのか?」という関係を相関といいます。

私たちの身の回りには、「なんとなく関係がありそうなもの」がたくさんあります。

「なんとなく」って曖昧(あいまい)ですけど、どういうことでしょうか?

例えば、「勉強時間とテストの得点」は、関係がありますよね。

それはそうですよね。

ですが、勉強時間とテストの得点の間には、明確な計算式はありません。

全く同じ勉強時間でも人によって得点は変わってきます。

それはそうですね。

なので、「なんとなく」なんです。

ですが、データ分析では重要な事なんですよ。

2つのデータの関係性を調べることを、「相関を調べる」と言います。

「相関を調べる」ことは重要なんですか?

例えば、「勉強時間とテストの得点」は関係がありそうですが、「身長とテストの得点」は関係がなさそうです。

本当にその関係は正しいのか、を調べることは、データ分析をする上でとても重要です。

2.散布図(さんぷず)とは

2つのデータの関係を視覚的に表したグラフの一つに、散布図(Scatter Plot) があります。

・横軸(x軸)に1つ目のデータ

・縦軸(y軸)に2つ目のデータ

を設定し、一つのデータを一つの点で表します。

30件のデータがあれば、30個の点ができます。

データ分析では、いきなり計算を始めるのではなく、まずデータの見た目を確認することが重要です。

「直線的な関係なのか」、「曲線的な関係なのか」、「外れ値があるのか」など、数字を眺めているだけではわかりづらいことを一目で判断できるからです。

点がだいたい一直線に並んでいますね。

このように一直線に近い形で並ぶ場合、直線で表せる関係があると考えられます。

このグラフは放物線のように曲がっていますね。

このように曲がった形になる場合、単純な直線ではうまく説明できません。

1つだけ、すごく離れている点があります。

そのような点が外れ値です。これから行う回帰分析の結果に大きな影響を与えることがあります。

3.正の相関・負の相関・無相関

散布図で点の並び方を観察すると、いくつかの典型的な相関のパターンが見えてきます。

相関のパターンは大きく分けて、次の3つに分類されます。

・正の相関

・負の相関

・無相関

○正の相関

正の相関とは、一方の値が増えると、もう一方の値も増える傾向がある関係のことです。

散布図にすると、点が右上がり方向に広がります。

正の相関の例

・「勉強時間」と「テストの得点」

・「気温」と「アイスの売り上げ」

・「動画サイトのチャンネル登録者数」と「動画の閲覧数」

○負の相関

負の相関とは、一方の値が増えると、もう一方の値が減少する傾向がある関係のことです。

散布図にすると、点が右下がり方向に広がります。

負の相関の例

・「気温」と「ホットコーヒーの売り上げ」

・「運動量」と「体脂肪率」

・「商品価格」と「購入者数」

○無相関

無相関とは、2つの変数の間に、明確な増減の関係が見られない状態です。

散布図にすると、点がランダムに散らばった状態になり、特定の方向性が見えません。

無相関の例

・「靴のサイズ」と「テストの得点」

・「出席番号」と「身長」

4.相関係数

相関係数とは、2つの変数の関係の「強さ」と「向き」を数値で表したものです。

散布図でなんとなく見えていた「正の相関」、「負の相関」、「無相関」といった関係を、1つの数値で表すのが相関係数です。

2つのデータの関係を数値で表すのが、相関係数なんです。

関係性も数値化しちゃうんですね。

相関係数の値は、-1以上、1以下の値となります。それを超えることはありません。

相関係数の値の範囲

-1 ≦ r ≦ 1

相関係数は、「r」で表します。

正の相関は0より大きく、負の相関は0より小さくなります。関係性が大きいほど、1や-1に近づきます。

また、無相関は0です。

相関係数の値による、散布図

相関係数が-1、又は1の場合を完全相関といい、全ての点が1直線上になります。

5.因果関係

因果関係とは、一方が原因となり、もう一方が結果として起こる関係のことです。

例えば、

ボタンを押した → 電気がついた

運動をした → 心拍数が上がった

このように、「Aが原因でBが起こる」という関係が因果関係です。

ここで注意すべきことは、「相関がある = 因果関係がある」とは限りません。

例えば、「アイスの売り上げ」と、「熱中症患者数」は、相関があります。

しかし、「アイスを食べたこと」が、「熱中症になる」理由とは考えられません。


このような、見かけ上の相関を、擬似相関といいます。

また、この例では、どちらも「気温の上昇」が原因となります。

擬似相関を作った本当の原因を、交絡因子(こうらくいんし)といいます。


情 報 こ と ば キ ー ワ ー ド

相関

2つのデータの関係性を表したもの。

散布図

2つのデータの関係を視覚的に表したグラフ。

正の相関

一方の値が増えると、もう一方の値も増える傾向がある関係。

負の相関

一方の値が増えると、もう一方の値は減少する傾向がある関係。

無相関

2つのデータの関係性がない状態。

相関係数

2つのデータの関係性を数値化したもの。

因果関係

一方が原因となり、もう一方が結果として起こる関係のこと。

擬似相関

因果関係はないが、相関関係にあるもの。

交絡因子

擬似相関の直接の原因になるもの。

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